先日 RetroTINK 5X-Pro を購入しました。
ところが、この機械は SCART 端子はあるものの、RGB21ピン用の入力端子がありません。
そこで今まで使用していた RGB21ピンケーブルに「JP21 to SCART 変換ケーブル」を繋いで接続することにしたのですが、せっかくなので変換せずに直接使いたい! と思い立ち、今回はこちらの Retro Gaming Cables さんの「Sega Saturn PAL / NTSC RGB SCART PACKAPUNCH PRO CABLE」を購入してみました。
Retro Gaming Cables さんはイギリスのショップです。
ケーブルは2708円、送料が1761円でした。送料は重量によって変わるようです。
今回は他のものも合わせて買ったので、このケーブルだけの場合は送料がもう少し安いかもしれません。
注文から到着までは約2週間ほどでした。
こちらの記事でも画質比較していますが、今回は RetroTINK を使用して改めて確認してみたいと思います。
RetroTINK の設定は下記のとおりです。
Firmware Version | 1.98 |
VideoLPF | OFF |
Colorspace | RGB Full |
Y/C Filter | 4-Line COMB |
Deinterlace | Motion Adaptive |
Pre-emph. Filter | N/A or 0 |
Interpolation | Sharp |
H. Sampling | Gen/Sat 320 |
Output Res. | 1080p(FILL) |
Sega Saturn PAL / NTSC RGB SCART PACKAPUNCH PRO CABLE(Retro Gaming Cablesさん)
まずはさっそく今回購入した「Sega Saturn PAL / NTSC RGB SCART PACKAPUNCH PRO CABLE」での出力です。
これまで使用していたケーブル(JP21 to SCART)の端子は結構固くて RetroTINK に抜き差しするのはちょっとためらわれる感じがありましたが、こちらのケーブルはスルっと刺さりました。
それでいて接触が不安定なこともなく、とても良い感じです。
セガサターン用RGB21ピンケーブル KIC(穴場開発事業団さん)
次は RGB21 ピンのケーブルを見てみます。
普段は別のRGBケーブルを使用しているのですが、そちらは現在では入手不可能なので、比較には予備として穴場開発事業団さんから購入したこちらの「セガサターン用RGB21ピンケーブル KIC タイプ」を使用しました。
なぜ普段は別のケーブルを使用しているのかについては後述します。
こちらはRGB21ピン(JP21)ケーブルなので JP21 to SCART の変換ケーブル(写真左)を経由して RetroTINK 5X-Pro に接続してキャプチャしています。
(変換ケーブルは Amazon で購入したものであり、穴場開発事業団さんのものではありません)
「SONIC3」の文字の部分を最短距離法で拡大したもの。
RGB21ピンケーブルの方はチェッカー柄のようなものが見えます。
シャイニング・フォースのウィンドウ下地の部分でもノイズが確認できます。
「1PLAYER」と「COMPETITION」の部分を拡大したもの。
PACKAPUNCH PRO CABLE の方にゴーストのようなものが見えます。
やや違いがありましたが拡大しないとわからないレベルです。
私がこちらのケーブルを普段使いしていない理由ですが、このコントロールボックスでの使用を想定した分岐の部分。
この部分が下に引っ張られる影響で、接触が悪くなりやすいです。
接地している場合は逆にその部分が上に持ち上がってどちらにせよ接触に影響する状況です。
差し込みが甘いと他のケーブルでも同様の事象が起きますが、こちらのケーブルではここの部分の影響か、画面の乱れ、色の変化が起きやすい印象です。
接触が悪いと画面乱れや色がおかしくなり、信号が途絶えて映らなくなる場合もあります。
(このキャプチャ作業中にも1回ありました)
この問題は純正のコンポジットケーブルで遊んでいた当時から存在します。
コンポジットケーブルの方はフェライトコアが付いているので、おそらく同じように重みがかかっているのでしょう。
年季の入ったサターンだと顕著ですが、元々セガサターンはここの部分の接触が弱くて、非常にストレスになります。
ですので、「セガサターンのRGBケーブルに限っては」穴場開発事業団さんのケーブルは私はおすすめしません(画質に関しては全く問題ないものと思います)。
S端子ケーブル(純正品だったかどうか失念……)
S端子になるとガクッと画質が落ちますね。
何だか1枚フィルムが挟まったような印象。
ブラウン管で見る分にはそこまでの差は感じないのですが。
コンポジットケーブル(純正品)
画質は……3倍で録画したビデオテープを思い出す感じですね。
(この表現も最近の人には伝わらないかもしれない)
こちらのケーブルでもキャプチャ作業している最中に画面の乱れがありました。
また、コンポジット接続は今回比較したケーブルで唯一「ジーッ・・・」というノイズが聞こえました。
総評
海外通販なので送料が高いイメージありますが、本体価格はそこまで高くありません。
既存のRGBケーブルで要件を満たせる人はあえて購入する必要はないと思いますが、国内で売っているRGBケーブルもそれなりに高いので、これまで RGB 接続していなかった人が RetroTINK 5X-Pro で使用する目的なら「Sega Saturn PAL / NTSC RGB SCART PACKAPUNCH PRO CABLE」はかなりおすすめできる一品です!