オープニングデモからつかみはOK
ゲームを起動するとまずオープニングデモがはじまります。
深夜の密林。敵にさらわれるくノ一。
追いかけるのは主人公の「ショウ」。
宙返りでジャンプ!
敵の攻撃をかわして刀で「ブスッ!」
志村けんさんのコントを見ているような効果音で思わず笑っちゃいます。
敵を捕まえて聞き出そうとするも口をわるはずもなく。
ところが手をかざすと……いかにも昔の特撮といった感じの特殊効果。
「……今頃は海の上だ」わざとらしい棒読みで口を割る。
さらに聞き出そうとしているとどこからか矢が飛んできてドカーンと爆発!
いやー、いかにもな特撮で見ていて楽しいです。
そして先が気になる!
実写 X 忍者でいかにもB級感が漂っていますが、実は硬派な横スクロールアクションゲーム!
セガサターンではオーソドックスな横スクロールアクションのゲームは意外と少ないため、貴重な一本です。
実は硬派な横スクロールアクション
この「新・忍伝」はメガドライブ、ゲームギアで展開されていたセガの定番アクションゲーム「忍」シリーズの流れを汲んだゲームです。
ステージも特徴のある全9ステージが用意されていて、ゲーム全体として手堅く作られている印象を持ちました。
ゲームを開始すると操作性は良く、アクションゲームの基本である操作していて楽しいという部分はきちんとクリアしています。
強いて言えば二段ジャンプの「八双飛び」のタイミングが少しシビアで難易度高めでした。
1面はサクサク進んでほど良い加減でクリアできます。
このゲーム、年齢制限18歳以上推奨となっています。
敵がやられた時に血がブシュー!っと出るのできっとそのせいでしょう。
セガサターンは出た当初ユーザーの年齢層高めでしたからね。
実写取り込みのおかげ(?)で動きのアニメーションが非常に滑らかなところもポイントが高い。
前作のメガドライブ版「ザ・スーパー忍」では主人公キャラクターのパターン数が少なくアニメーションにはややぎこちなさが感じられましたが、そこはさすが次世代機用ソフト、新・忍伝ではそんなことは全く感じません。
実写になったことでパターンの作成にコストがかからないためかアクションも多数用意されて、うまく使い分けることができればカッコよくプレイできて爽快でしょう。
このように攻撃だけでも多彩な斬り方が。
ただ、ゲームを進める上では使い分ける必要はほとんどありませんでしたけどね。
演出もなかなか凝っていてカッコいいです。
忍道と仏様の関係はよくわかりませんが……。
私は特段アクションゲームが上手いわけでもないですが、裏技の自機を99人と無限コンティニュー代わりのステージセレクトで何とか最後までクリア!
エンディングを迎えることができました。
(自機が無限にあれば)私でもクリアできる、そんな適度な難易度で楽しめました。
中でも印象に残っている場面を紹介します。
特に苦戦したステージ
ステージ5の海底洞窟。
走るトロッコを飛び移りながら先へと進むステージ。
ジャンプした時に一旦トロッコが見えなくなってしまうので着地するのが難しい。
トロッコから落ちてしまうと即ダウンとなってしまうので気が抜けません。
ステージ7のチャイナタウン。
ボートとボートの間を二段ジャンプの「八双飛び」で渡っていきます。
途中どうにも距離が届かないところがあって、ボートからわざと落下して直後に三角跳びという技で抜けました。
その後ダッシュからのジャンプで普通に抜けられることに気付きました。
ステージ9のミサイル搬送路。
途中途中で巨大なミサイルが通路を通過していく際に、ミサイルに触れると一撃死。
ミサイルの下をすり抜けようと回転をしていましたが、ダッシュでミサイルが来る前に避難場所まで行くということに気付くまで時間がかかりました。
うまくジャンプでミサイルを飛び越えたと思っても壁とミサイルに足が挟まって死亡すること多数。
そしてラスボス。
ダメージを与えても相手から出る「宝玉」を取らないとダメージを与えたことにならず苦戦しました。
最大の見所、ムービーパート
そしてこのゲームの最大の見所、実写のムービーパート。
ステージの合間に入る特撮ドラマのようなB級の香りが漂う実写ムービー。
これ目当てでこのゲームをプレイしてます!(笑)
主人公「ショウ」の紅白の忍者装束。
紅白の忍者装束は忍シリーズではおなじみですが、実写になることで、より忍んでない感じが強調されてしまってます。
本作では鉄斎流忍術の後継者である主人公「ショウ」、同じく鉄斎の教えを受けながら後継者にはなれなかった兄「カズマ」、忍法最終奥義の鍵を握る鉄斎の一人娘「アヤ」の3人によるストーリーが展開されます。
ストーリーの面ではこれまでの忍と繋がりはありません。
残念なことに主人公「ショウ」はイケメンじゃないし、ヒロインの「アヤ」も美女ではないんですよね、全然。
B級感が倍増しています。
カズマにさらわれたアヤを助けに行くというだけで特にどんでん返しもないストーリーで、ただそれだけなのですが何故だか先が気になってプレイしちゃいます。
B級のムービーパートに手堅いアクションというアンバランスを持つ怪作「新・忍伝」のレビューでした。
裏技
最後に裏技を紹介しておきます。
これがなければクリアできませんでした。
自機99人
タイトル画面でカーソルを「GAME START」に合わせて A, Z, B, Y, C, X, スタートの順に押す。
ステージセレクト
プレイ中にポーズをかけて A, B, A, B, C の順にボタンを押すと画面下にステージ数が表示されるので左右でステージを選択してスタートで決定する。
ムービー鑑賞
ゲームを起動してオープニングムービーが表示されたら C, X, B, Y, A, Z, スタートの順にボタンを押すとゲーム中のムービーパートだけ連続して見られる。