こんにちは、ハマチさん(@ss19941122)です。
今回はセガサターン屈指の奇ゲー「雀帝 バトルコスプレイヤー」のレビューをお送りします。
前情報なしに、持っていないソフトだったのでただ購入したのですがまさかこんなぶっ飛んだアレなゲームだったとは……。
混ぜるな危険! アニメと実写の融合(?)
「まんがはじめて物語」ってご存知でしょうか?
私が小さい頃によく見ていたテレビ番組です。
番組の最初に実写のお姉さんと人形のモグタンが登場して、何か気になるものを見つけます。
その起源はどんなものなのか、アニメのキャラクターとなったお姉さんとモグタンがタイムスリップして体験するという番組です。
この「雀帝 バトルコスプレイヤー」をプレイした時に最初に思い浮かんだのがこの番組でした。
プレイヤーは西園寺財閥の令嬢「西園寺優子」の代打として麻雀大会に出場します。
対戦相手は全部で15人。
アニメのキャラが8人と実写のキャラが7人います(フリー対戦できないキャラクターは除く)。
各キャラの設定もなかなか、いやかなりぶっ飛んでますがそれは後ほど。
プレイヤーはビーナス、ムーントラップ、ルージュマジック、それに最後のVIP倶楽部という4つの場所で麻雀をします。
それぞれの場所には対戦相手となる雀士がいるわけですが、場所によってアニメだったり実写だったりするのです!
上の写真は実写の「ルージュマジック」に入ったところ。
簡単なデモがあり、それぞれのキャラクターが自己紹介してくれます。
まぁ実写の麻雀ゲームだったら、普通ですよね。
それが「ビーナス」入ると……。
えええっ!?
西園寺優子がいきなりアニメキャラに!
そして現れる対戦相手。
まさにはじめて物語!
はじめて物語は「過去にタイムスリップする」という建前があって、観ている方にもアニメキャラになる納得感がありました。
このゲームの場合、何の脈絡もなくアニメキャラになりますから、納得感がないどころかプレイヤーが納得行く設定や演出を用意しようという気がないようです😂
「街」では「水曜日」として出演されていた留美さんが「五十嵐麗子」というキャラクターとして出てきます。
「街」でのセーラー服姿はあんなに似合っていたのに……😱
アニメパートでは三石琴乃さんや氷上恭子さんなど有名声優を起用しているためセリフは流暢ですが、
実写パートの方は無名・新人タレントのためセリフは棒読みと、何ともチグハグで違和感が半端ないです。
ぶっ飛んだ世界観 20XX年 世界コスプレ麻雀大会?
ストーリーの方も強烈です。
20XX年、地球は財閥の女性たちに支配されています。
人々の洋服は大量に自動生成可能となっていて、全てを満たされたお金持ちにとって金やダイヤモンドを持つことではなくいかに沢山の手作りコスチュームを持っているかがステータスとなっていました。
キャラ設定も強烈です。
コスチュームを買うことのできるショップの主人はオネエ系。
「あ〜ら、いらっしゃい。素敵なカレね。アタシの好みよ」
moon trap というクラブで対局相手となるフランソワ。
口癖は「天に代わってお仕置きするでゴザイマスよ!(カタコト)」
コスチュームは「お嬢様」???
実写の方々もこの強烈さに合わせたキャラ設定になっていて悲惨です。
変な口癖 + 大根演技(というかこの設定ではどんな演者さんでも難しいのでは……😅)で違和感MAX!
麻雀で負けた時に敵が主人公からコスチュームを奪う時にもしっかりとムービーが用意されています。
(無駄に)力が入っています。
一位になるとご褒美(?)ムービーが……。
背景が合成だったり(無駄に)力が入っています。
アニメパートの対局の場合、ご褒美(?)ムービーもアニメに。
(無駄に)力が入っています。
雀帝エンジン搭載! いたって真面目な麻雀エンジン
これだけバカゲー要素を備えながら、実は麻雀部分はいたって真面目です。
雀帝エンジンという内部ロジックを使用していて、当時の広告でも「雀帝エンジン搭載!」をウリのひとつにしています。
ルールも細かく設定することができます。
こちらがリーチを掛けると敵がベタ降りしてきたり、この手の不真面目系の麻雀ソフトではあまりないような打ち方をしてきます。
配牌もリアルなので、地味な麻雀が続きます。
麻雀好きの人には良いかもしれませんが、派手な手でスカッと和了りたい私のようなプレイヤーには向いていません。
というかリアルな麻雀を求めてこのソフトに手を出す人はいないでしょう……。
エンディング
いよいよエンディング。
実は主催者だったラスボスから冠を授与される。
「私と正式に付き合ってくれませんか?」
この格好でこのセリフですか……。
もう逃げられないじゃん!🤣
芸能事務所(?)との契約と既存の麻雀ロジックだけを頼りに、無理矢理にゲームを組み立てていった感じが半端ないです😅
また、おまけディスクには特典映像として撮影風景が収録されています。
トータル的な品質とか度外視で、素材があるのだから使わにゃ損、損という謎のサービス精神が感じられます。
手持ちの材料に対して間違った方向にボタンをかけ続けた結果生まれた奇ゲーと言えるのではないでしょうか。